海藻から人工イクラを作ってみた

時々聞く人工イクラ。原料は海藻とのこと!!
簡単に買えるものだけで再現してみたよ。みんなも夏休みの自由研究で試してみてね!
(食用にはしないでね)

人工イクラとは??

人工イクラとは、その名の通り、化学的に作られたイクラを模した食品加工物のこと。
人工イクラは、アルギン酸ナトリウムやカラギーナンなどの海藻エキスに赤色食紅などの着色料を加えたものを乳酸カルシウム水溶液や塩化カルシウム水溶液に滴下することで作られている。

化学式の”イメージ”は以下の通り。

アルギン酸ナトリウム + 塩化カルシウム = アルギン酸カルシウム + 食塩
2[アルギン酸]・Na   + 2CaCl      = [アルギン酸]2・Ca   + 2NaCl

人工イクラは旬も関係なくコストも抑えて仕入れることができるため、激安の寿司に使われていたりする。海外だと黒色着色料を加え人工キャビアを作ってたりもするみたい。

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こんな感じで人工イクラキットなんてものも売られている。
原材料は海藻なのだから、キットを買わずとも家でいちから再現できないだろうか??

必要なもの

ということで、今回人工イクラを作成するために用意したものを記しておく。

だし昆布。美味しい。
炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)
クエン酸。酸性だったら何でもいいかも。
除湿剤(塩化カルシウムのもの)

以上!全部100均で手に入る、お手軽だね。
これらを使って、アルギン酸ナトリウムの抽出、人工イクラの作成を行っていくぞ!

手順

ということで、まずはアルギン酸ナトリウムの抽出を行っていく。

①昆布を粉末状にする。
昆布に含まれている”アルギン酸”を取り出しやすくするために、昆布を粉々にしていく。

細かく切って…
フードミルで粉砕!!

②炭酸ナトリウムの水溶液に昆布粉末を漬ける。
昆布の中の”アルギン酸”は水に不溶。
ナトリウムイオンを加えて水溶性の”アルギン酸ナトリウム”にすることで昆布から溶出させる。

炭酸ナトリウム水溶液に昆布粉末を漬け、1日放置
その後、ざる等で濾して…
アルギン酸ナトリウム水溶液!

粗めに濾したため、昆布の欠片などの不純物がたくさん入っている。
本来であれば、コーヒーフィルターを使って丁寧に濾しておくべきだった。反省。

③アルギン酸として析出
現状だとアルギン酸ナトリウム水溶液の濃度が低いので、酸を加えて、もう一度不溶性のアルギン酸だけを析出させる。

アルギン酸ナトリウムに酸性の液体(クエン酸)を入れる
上に析出されたものがアルギン酸(と不純物)

しっかりと水に不溶のアルギン酸を分離することができた。

コーヒーフィルターを使ってアルギン酸を抽出!

④アルギン酸ナトリウム水溶液を作る
抽出したアルギン酸を炭酸ナトリウム水溶液に溶かし、濃度の高いアルギン酸ナトリウム水溶液を作る。

ねばねばの液ができた。

粘度が高すぎて水溶液中に気泡がたくさんできてしまった。まあいいか。
なんにせよ、これで人工イクラの基となるアルギン酸ナトリウム水溶液が完成したぞ!!

⑤塩化カルシウム水溶液を作る。
人工イクラを固めるための塩化カルシウム水溶液を用意する。
除湿剤の中身を水に溶かすだけだけど、薬品なので扱いは要注意!!!

成分、塩化カルシウムのみ!
コロコロしててかわいいけど、注意して扱おう。
左:アルギン酸ナトリウム水溶液、右:塩化カルシウム水溶液

⑥人工イクラを作る
アルギン酸ナトリウム水溶液を塩化カルシウム水溶液に滴下し、アルギン酸カルシウムのゲルを作る。

おりゃ!固まってるかな…??

気泡がたくさんあるため水面に浮いてしまう…沈めるなら比重を上げなきゃね…
でもしっかりと固まっているみたいだ!!

ぷにぷに!!人工イクラの生成に成功したぞ!!

まとめ

簡単に買えるものだけで人工イクラを作ることができた。
といっても特に着色料とか入れてないので、緑色のよく分からんプニプニがたくさんできた。

石っころみたい
かわええ…

次は美酢(ザクロ味)とか混ぜて、イクラっぽい見た目にしてみようかな。

最後に。今回は簡単に買えるものとはいえ、危険なもの(炭酸ナトリウムとか塩化カルシウムとか)をたくさん使っている。トライするなら気をつけようね!!食べるのもダメよ!!

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