魚から墨を作ってみた

以前、魚から膠(にかわ)を作ってみたことがある。
ということは、膠を原料にした「固形墨」も作れるのでは??
書き初めもしたかったので、魚から取れる材料だけで墨を作ってみたよ!!

墨とは?

今回作りたいのは固形墨。
硬くて四角い、硯にこすりつけて使うやつね。

第4回 墨ができるまで ~固形墨編~ | 書写の用具研究 | みつむら web magazine | 光村図書出版
光村図書編集部が書写の用具を一つ取り上げ、書写用具店の方にお話を伺うコーナーです。

作るときに必要なものは、煤(すす)と膠(にかわ)の2つ。
煤と膠を練り合わせ、木型に入れて乾燥させたものが固形墨となる。

膠はいわば接着剤。粉末の煤を固形にしたり、紙に書いた文字を固着させる役割がある。
煤はいわずもがな、黒色の色素として必要だ。

そんな固形墨をお魚から作るとしたら、こんなイメージ

膠は魚の内臓をグツグツ煮込み、抽出することができる。

煤は要するに炭素。魚を燃やせば抽出できるはず。
不純物を含んでしまうので、純粋な炭素=真っ黒は難しいだろうけど。

本来の固形墨は、膠の独特なにおいを消すために香料も一緒に練りこむらしい。
様子を見ながら香料も加えてみよう。それじゃやってくぞ!!

作り方

①膠(にかわ)を作る
まずは魚から膠を抽出しよう。
やり方はこちらを参考にしてみてね。

魚から膠(にかわ)を作ってみた
膠とは、古来の天然接着剤。 今でこそ、ノリとかボンドとか樹脂を主成分にした接着剤はたくさんあるけれど、昔は動物や植物からネバネバ成分を抽出し、接着剤として使っていたのだ。 膠は一般的には哺乳類を素材にして作るけど、魚から作られた魚膠(ぎょこう)もあったんだって。哺乳類の膠と比べて融点が低い&透明度が高いから、日本画や美術品の修理に重宝されてきたんだそう。 日本画や美術品の修理をする予定はないけれど、気になるから作ってみようかな。
これを溶かしてドロドロの接着剤として使う

②煤(すす)的なものを作る
本来であれば、蓋をかぶせて植物油を燃やし、蓋に付着した煤だけを使うらしい。
この方法だと純粋な炭素&粒形が小さい煤を採取できるのだ。

今回は面倒くさいので大まかにやろう。魚の骨を丸焦げにし黒色色素として使っていこうと思う。

食べ残しの鯛の骨。お目汚し失礼。
しっかり洗浄
グリルで焼いたものがこちら
この時点では結構真っ黒

次に焼けた骨を粉末状にしよう。

足りなかったので、ビンチョウマグロのヒレも加える
粉末にしたら焦げ茶色になった。残念。
トンジギやってみた
トンジギことトンボジギングをやってきたので記しておく。 マグロって本当に釣れるんだ。でっかい魚とファイトしたい方はオススメ!!

色も粒形もまだまだではあるが、気にせずこのまま続けていく。

③練り合わせる
次に、作った膠と煤を練り合わせる。
溶かした膠を徐々に煤に加えていき、お団子くらいの硬さ(※お団子による)になるまでコネコネしていこう。

熱湯を少しかけて膠を溶かす
木工用ボンドくらいの粘度
真っ黒い玉が完成。夏油が食べそう。

④型を準備する
固形墨を成形するための木型をあらかじめ準備しておこう。
まずは、固形墨に文字や模様をつけるための型から作っていく。

適当な木を用意して…
適当な下書きをして…
適当に彫る。この型を墨に押し当て凹凸を作り、文字や模様をあしらうよ。
適当な木材で四角い枠も用意しておく。

⑤墨を成形する
先ほど作った木型に練りこんだ墨を詰め込み、四角く成形していく。
墨がこびりつかないように、クッキングペーパーを引いたり、木型に油を塗るなどしておこう。

こんなイメージね
ちゃんと彫った形に模様も出た。安心安心。

⑥乾燥&仕上げ!
この時点ではまだまだへにょへにょなので、風通しのいい場所で乾燥させ固めていく。
本来の固形墨では、1か月以上しっかりと乾かすらしい。

乾燥させたものがこちら!

意外と黒い!!

固形墨には金色のあしらいが入っているイメージ。
ということで金色の塗料を塗って完成!

高級感が出た!
ええやん!!

取りあえず、魚由来の素材だけを使って、固形墨っぽいのはできたぞ!
あとは使えるかどうかだね。

使ってみた

作った100%魚由来の墨を使って、文字を書いてみよう。

20年ぶりくらいの書道。緊張してきた。
作った魚墨を水に溶かして準備完了!

果たして書けるだろうか…??

書けた!!お魚!!

ちゃんと黒色の墨汁になっている!!
よ~く見ると粒形の粗さが目立つが、それはしょうがないってことで。

細かい粒が目で見える。

膠が混ざっているため、紙にしっかり黒色が固着されている。
少し茶色が混じり純粋な黒ではないものの、文字を書くには十分な仕上がりだ。

ということで書き初めをしよう。今年の目標はこれだ!!

じゃん!!「臨淵羨魚(りんえんせんぎょ)」。達筆ではないので悪しからず。

せっかくなので、魚が入る四文字熟語とした。

読み下し方は、「淵に臨んで魚を羨む」
「水の中を覗き込んでいるだけじゃ魚は手に入らないぞ!まずは家に帰って魚を捕らえる網を作ろうぜ!」という意味である。
要するに「欲するだけじゃなく、有効な手段を講じて行動に移すべき」という戒めの言葉だそうだ。

このサイト名の由来でもある「とりあえずやってみよう」の精神に通じるものがある。
これからも気になることがあったら、まずは行動に移して、新しいことにたくさんチャレンジしてみよう!そんな気持ちになりました。

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