ところてん・寒天を海藻から作ってみた

そういえばところてんを作ったことがない。海藻からできるシンプルなものなのに!!
というか、ところてんってなんだ。寒天との違いはなんなんだ?ということで作ってみたよ。
作った寒天はスイーツや培地にしてみたぞ。

ところてんとは?

ところてん。漢字で書くと「心太」。意味が分からない。

もともと、ところてんは「凝り固まる海藻」と書いて凝海藻(ころもは)と呼ばれていたらしい。
どういうわけか、『凝』は『心』に、「海藻」は太い海藻を表現する『太』に移り変わり、心太(こころふと)と書かれるように。そこから「こころふと」→「こころてい」→「ところてん」となったのだそうだ。
めちゃくちゃだね。

これはあくまでも一説ではあるものの、伝言メインだと表現や言語の統一が難しいね。
インターネットがない時代は大変だ。

ところてんは、江戸時代に庶民の間食として普及していたんだって。
西と東で食べ方が違うのも有名だよね。ちなみに自分は黒蜜ではなく酢醤油派だ。

そんなところてんだが、「てんぐさ」や「オゴノリ」と呼ばれる海藻が原材料。
海が好きなくせに作ったことがない。作ってみよう。

原材料を採りに行く

ところてんの原材料である「てんぐさ」や「オゴノリ」は、海藻なので砂浜に流れ着くことがある。
というか、ビーチコーミングをしているとよく目にする。もっぱらオゴノリね。

こういった価値がある海藻は大体漁業権がかかっており、勝手に採ってはダメなので注意が必要。
以下リンク先のように、各自治体で漁業権のマップが公開されているので確認しておこうね!

漁業権 - 愛知県
漁業権の紹介です

と言っても見方が分からないと思うので、一緒に見てみよう。

まずは「漁業権図」を見て、自分がいる場所の漁場の番号を確認。
例えば愛知県の佐久島。漁業権図を見ると「共107」と書いている。

この番号ごとに、この区域で漁をしてはいけない生き物が定められている。

「共」とは「共同漁業権」のこと。地元の漁業組合しか漁をする権利がないよ~組合員以外の人が無断で漁業を行うと罰せられちゃうよ~ってことだね。

次に「共同漁業権の内容」を見てみよう。「共107」の欄にはたくさんの生き物の名前が書かれている。
これらが許可なしで漁をしてはいけない生き物たちだ。

「てんぐさ」は採っちゃダメだけど、オゴノリは大丈夫なんだね。

守るべき海産物の名前はもちろん、禁止されている漁の手法についても細かく取り決められている。
海産物の乱獲を防ぐために&未来へ資源を残すために、とても重要なことなんだなあと再認識。

↓ちなみに海上保安庁所管のサイトでも簡単に調べられるぞ。普通に面白いので見てみて。

海しる/MSIL

 

 

漁業権をしっかり確認した上ところで、さっそく海藻を採りに行ってみよう。

見えている茶色いものは全部海藻
すごい量
めちゃくちゃ寝心地よさそう。
海中にもたくさん漂っている。オゴノリだ!

白っぽいものは時間が経過しており質が悪そうなので、黒っぽいものを中心に拾って持って帰ったよ。

ところてんの作り方

原材料であるオゴノリが採れたので、さっそくところてんを作ってみよう。

①洗う
拾った海藻にはたくさんのゴミがついているので、水でしっかり洗おう。
ちなみにオゴノリは生食での中毒による死亡事故も発生している。取り扱いには気を付けよう。

他の海藻やマイクロプラスチック、砂など、様々なゴミが付着している。
軽く水ですすいだだけでこれ
稚貝も引っ付いていた。さらってしまってごめん。

②脱色する
見てわかる通り、オゴノリは赤黒い色をしている。
このままではところてんならではの透き通った清涼感のある見た目にはならない。

ということで、水洗い・乾燥を繰り返してしっかり脱色していこう。

海水と日光に晒されている(乾燥・水洗いを繰り返している)海藻は真っ白だ

洗って干して…
乾燥!

この工程を何回か繰り返すと、こんな感じで色が抜けていくぞ。

赤黒い色から…
白っぽい色に!

③煮込む
次に脱色したオゴノリを煮込んでいこう!

オゴノリが漬かるくらいの水を入れて
グツグツ煮込んでいく

オゴノリがグズグズになって崩れるくらいまで煮込んでみた。大体20分くらいかな。

④寒天液を抽出する
煮込んた後の液、”アガロース”が溶け込んだ「寒天液」を抽出していこう。
水切りネットを何枚か重ねたものを使って、寒天液を濾したよ。

水切りネットへ煮込んだオゴノリをGO!
こんな感じ。ウスターソースくらいのとろみ。

この液を容器に入れて冷やし固めると「ところてん」が完成!!

結構しっかり目に固まっている。
細長く切って完成!

完全な透明ではなく黄色がかっている。純粋な透明は難しいね。
気になるお味は無味無臭。海藻の風味や生臭さみたいなものは全くなかったぞ。
とりあえず、ところてんは無事に完成できたようだ!

寒天の作り方

続けて寒天を作っていく。寒天とは、「寒ざらしところてん」の略。
外に捨てられ凍結・乾燥を繰り返したところてん。それを食べて見たところ、なんと生臭さのない美味しい味に!これが寒天の誕生に繋がったそうで。

風通しが良く氷点下にもなるような岐阜県の山中は寒天の名産地。
ところてんを露天の棚に並べて干す「寒天干し」は、この地域の冬の風物詩にもなっている。
この方法を参考に、お家で作ってみよう。

細寒天|グルメ|岐阜県観光公式サイト 「岐阜の旅ガイド」
鉄分や食物繊維をたっぷり含んだノンカロリーの健康食品。山岡町は寒天作りに適した場所といわれ、細寒天の生産量は日本一で、全国シェアは8割を誇ります。天草を煮詰めて出来るところてんを細長く切り、ロジと呼ばれる露天の棚に突き出して並べる寒天干し…

①凍らせる

先ほど作ったところてんを細く切って凍らせよう。

カチカチ

凍結後は冷所に放置し、溶けだした水を捨てる。

解凍ところてんはスポンジのようになっている
溶けだした水がこちら。

この工程で色も臭みもさらに抜けているはず。

②乾燥させる

次に解凍したところてんを干していく。

風通しの良いところで2晩ほど
なんかサキイカみたいになった

これで長期期間保管が可能な「寒天」が完成した。
魚からゼラチン、海藻から寒天を作ることができたので、海産物から色んなスイーツが作れそうだ。

寒天の使い道

まずは無難に寒天スイーツを作ってみよう!

コーヒーゼリー!
薄いけど琥珀糖!

あとは…寒天といったら培地??実験室で菌類を培養するやつね。
菌類が成長しやすいように、寒天に少量の糖分&コンソメを溶かして固める。

こんな感じ。
ヨーグルト・納豆・スマホなどなど、身近な菌をかき集めよう。
菌類を綿棒でこすりつけた後、30~40℃の空間に放置した。

納豆とスマホの菌が順調に育ったぞ。写真を載せようと思ったけど、あまりにもキモすぎたので自重する。
こんな感じで食べ物以外にも色んな使い道がありそうだね~何に使おうかな。

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