貝をたくさん食べたら当たり前だが貝殻が余った。
そのまま捨てるのももったいなので、白色塗料にしてみたぞ!
最初に
日本には「胡粉」というものがある。貝殻から作られる白色塗料のひとつだそう。
古くからお化粧とか能面とか絵とかに使われていたみたい。
胡粉は、貝殻を長年風化→表面の不純物を取り除く→粉砕器で砕く→水と練り合わせて石臼で湿式粉砕する…などなど結構時間をかけている。風化するまで待つ必要があるのはなんでだろう?やっぱり粉砕しやすくするためなのかな。
手順
それじゃあやっていこう~
①貝殻を洗浄する
まずは貝殻を水で洗い、表面のゴミを落としていこう。
②貝殻をもっと洗浄する
次に純粋な白に近づけるために外殻や薄膜を剥がしていく。
そこで使用するのがお酢。2時間ほど漬けておくと外殻の黒色が淡くなっていく。
炭酸カルシウムの貝殻はお酢につけておくと水溶性のものに変わっちゃうんだね。化学だね。
CaCO3(炭酸カルシウム)+2CH3COOH(酢酸) → (CH3COO)2Ca(酢酸カルシウム)+CO2(二酸化炭素)+H2O(水)
正直まだ外殻の色が残っているけど、大分削れたしOK!気になる人はやすりとかしてみよう。
③貝殻を粉砕する
その辺の手ごろな布で洗浄した貝殻をつつみ、ハンマーでかちわっていく。
④貝殻をもっと粉砕していく
結局文明の利器に頼ってしまう。ペッパーミルで粉にしていこう。
(おそらくペッパーミルに細かい傷ができてしまいます!やる時は自己責任で!!)
⑤細かい粒子を抽出する。
上の写真を見てわかる通り、まだまだ粒子が粗い。こんなんじゃ塗料にできないぞ。
ということで「水簸(すいひ)」という手法を使っていく。簡単に言うと、粗い粒子が細かい粒子よりも速く沈んでいくことを利用して粒度別に分離していく方法だ。(違ってたらごめんね)
この工程を2回行い、上澄み液を乾燥させて…
ということで白色塗料のベースとなるもの完成!!
触ってみた感じ、ザラザラといった感触は全くない。これなら塗料として使えるんじゃないかな??
塗料として使ってみたよ
白色塗料のベース(胡粉風)はできたけれども、どうやって使おう。
というかそもそもまだ塗料じゃない。胡粉に膠(にかわ)を加えて、練って延ばして初めて塗料になるのだ。
でも膠は面倒くさそうだし自分に扱いきれるとは思えない。ということで今回はこれを使ってみよう!
これに混ぜれば良い感じの塗料になるだろ!という浅はかな考えでレッツトライ。
塗り広げると色が淡くなっちゃうけど、ナチュラルでこれはこれでいいかも。ちゃんと白色塗料としては使えそう。
ただ、ネイルを使うと胡粉のメリットのひとつであるマット感が消えてしまう。今度は膠を使ってリトライしよう!
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